波動関数とは端的に言うと「物体の『状態』そのものの波動」であり、この事は物体の状態(例えば「犬がおなかをすかせています…」という事でさえ も)が波で表される事を示しており、また波は重ね合わせの原理(波1と波2が同時に存在出来る)を満たすため、原理的には物体が同時に複数の相異な る状態を取りえる()事を示す。その事が「本当に同時に複数の状態を取っている」のか、「人間に は認識できない超光速で状態が転移し続けている」のかは議論が分かれる所である。
しかし実際に1回の実験で観測される物体の状態はただ一つであるし、また我々の日常での実感でも、この重ね合わせの原理は矛盾しているように思え る。その矛盾を回避する為に現在まで多くの解釈が与えられた。その中で数学的に等価であり、しかし物理的に全く異なる2つの有力な解釈が「」「」である。詳しくは当該項目を参照のこと。
では、「観測者」の実行する「観測」による「波動関数の収縮」、「波束 の崩壊」が、物体の観測される状態をただ一つに決定するとされた。しかしその「観測者」の満たすべき資質や波動関数の収縮速度が光速を超える事などが問題 となった。では「波動関数の収縮」を必要とはしない。しか し我々が住む日常世界の他に全く異なる並行世界が存在する事を期待させる為に、様々な空想を生んだ。近年、「The Quantum Decoherence、異なる量子状態間の干渉が断ち切られる現象)」の発見によって「波動関数の収縮」あるいは「並行世界の消滅」の機構は説明されつ つある。しかしそれでも「波動関数の実在性」そのものに関する解答は存在していない。